メタバース展示会とは?メリット・費用相場・プラットフォームの選び方を解説
公開日:
DX(デジタルトランスフォーメーション)の加速に伴い、ビジネス展示会のあり方も大きく変化しています。
従来のリアルの場だけでなく、オンラインでの開催も定着しましたが、その中で新たな選択肢として注目されているのが「メタバース展示会」です。
「ただのオンライン展示会と何が違うのか?」「費用対効果は見込めるのか?」といった疑問をお持ちの担当者様に向けて、メタバース展示会の基礎から、具体的な費用相場、開催までの流れを解説します。
- メタバース展示会とは?
- 一般的なオンライン展示会(2D)との違い
- リアル展示会との違いと特徴
- メタバース展示会の主な開催形式
- 単独開催(プライベートショー)
- 合同展示会への出展
- リアルとデジタルのハイブリッド開催
- メタバース展示会を開催するメリット
- 時間や場所の制約がなく集客範囲が広い
- 3DCGによる没入感のある製品体験
- アバター活用による偶発的なコミュニケーション
- 参加者の詳細な行動データを取得できる
- メタバース展示会の費用・相場
- 合同展示会へ出展する場合の費用感
- プラットフォームを利用して自社開催する場合
- フルスクラッチで独自構築する場合
- メタバース展示会の事例|「バーチャルホビーフェス」で超没入型の展示体験を提供
- メタバース展示会を開催するまでの流れ
- STEP1:企画立案とKGI・KPIの設定
- STEP2:プラットフォーム選定とブース制作
- STEP3:事前集客とプロモーション
- STEP4:当日運営と事後のデータ分析
- まとめ
メタバース展示会とは?
メタバース展示会とは、インターネット上に構築された3次元の仮想空間(メタバース)で行われる展示会のことです。
参加者は「アバター」と呼ばれる自身の分身を操作し、空間内を自由に移動しながら展示ブースを回遊したり、担当者と会話したりできます。
関連記事:メタバースイベントの事例5選|開催のメリットや注意点まで解説
一般的なオンライン展示会(2D)との違い
コロナ禍で普及したWebサイト型のオンライン展示会(2D)は、リストから興味のある企業をクリックして閲覧する「検索型」の動きが主でした。
一方、メタバース展示会は3D空間を歩き回るため、「偶然目に入ったブースに立ち寄る」というセレンディピティ(偶発的な出会い)が生まれやすい点が決定的な違いです。
これにより、潜在顧客へのアプローチが可能になります。
リアル展示会との違いと特徴
リアル展示会のような物理的な制約が一切ありません。
会場のキャパシティ、天候、移動時間、設営・撤去の物理コストが存在しないため、参加者は世界中からアクセスでき、主催者・出展者は空間デザインを自由に拡張・変更できます。
また、現実では不可能な演出(製品の内部に入り込むなど)ができるのも特徴です。
メタバース展示会の主な開催形式
一口にメタバース展示会といっても、その規模や開催方法は大きく3つに分類されます。
自社の目的や予算に合わせて最適な形式を選ぶことが第一歩です。
単独開催(プライベートショー)
自社のみでメタバース空間を構築し、展示会を開催する形式です。
世界観を統一できるためブランディング効果が高く、顧客を自社製品だけに集中させられます。
新製品発表会や、特定のロイヤルカスタマー向けの商談会などに適しています。
合同展示会への出展
プラットフォーム事業者が主催する大規模なメタバース展示会に、1ブースとして出展する形式です。
すでに集客力のあるイベントに参加するため、自社を知らない新規顧客(リード)を獲得しやすいメリットがあります。
初めてメタバース展示会に挑戦する場合におすすめです。
リアルとデジタルのハイブリッド開催
東京ビッグサイトなどのリアル会場と、メタバース会場を同時開催する形式です。
「リアルの熱気や体験」と「バーチャルの利便性・データ収集」の両方を活かせるため、近年主流になりつつある形式です。
遠方の顧客を取りこぼさず、リアル来場者への事後フォローにも活用できます。
メタバース展示会を開催するメリット
なぜ多くの企業が、WebサイトやZoomではなく、あえてコストのかかる「メタバース」を選ぶのでしょうか。
従来のツールでは代替できない4つのメリットがあります。
時間や場所の制約がなく集客範囲が広い
インターネット環境さえあれば、世界中どこからでも参加可能です。
地方や海外の顧客、あるいは育児や介護で出張が難しい担当者など、従来のリアル展示会では接点を持てなかった層を集客できます。
また、期間を「24時間・365日」に設定し、常設ショールームとして活用することも可能です。
3DCGによる没入感のある製品体験
写真や動画だけでは伝わりにくい製品の魅力を、3DCGで表現できます。
例えば、巨大な建設機械を原寸大で配置したり、精密機器の内部構造を透視したり、あるいは化学プラントの中を歩行体験させたりと、「体験」を通じた深い製品理解を促せます。
アバター活用による偶発的なコミュニケーション
アバターを介することで、対面やビデオ会議(顔出し)よりも心理的なハードルが下がり、気軽にコミュニケーションが取れる傾向があります。
「ちょっと話しかける」「ブースの前で立ち話をする」といった、リアルに近い自然な会話が生まれやすく、商談へのフックとして機能します。
参加者の詳細な行動データを取得できる
リアル展示会では取得が難しい「来場者がどの展示の前で立ち止まったか」「どの資料をどれくらい見たか」「誰と誰が会話したか」といった詳細な行動ログをデータとして取得できます。
これにより、勘や経験に頼らない精度の高いマーケティング分析が可能になります。
メタバース展示会の費用・相場
メタバース展示会の費用は、利用するプラットフォームや、作成するCGのクオリティによって大きく変動します。
ここでは目安となる費用感を紹介します。
合同展示会へ出展する場合の費用感
既存のイベントに出展する場合、リアル展示会と同様に「出展料」がかかります。
・相場:数万円 〜 50万円程度
ブースの装飾をカスタマイズする場合、別途制作費がかかることがあります。最も低コストで始められる方法です。
プラットフォームを利用して自社開催する場合
「ZIKU」や「DOOR」などのメタバース構築プラットフォーム(SaaS型)を利用する場合です。
・初期費用:10万円 〜 100万円程度
・月額利用料:数万円 〜 数十万円
テンプレートを活用すれば安価に抑えられますが、オリジナルの会場デザインやアバターを制作すると追加費用が発生します。
フルスクラッチで独自構築する場合
自社専用のメタバース空間をゼロから開発する場合です。
・相場:500万円 〜 数千万円以上
ゲームエンジンの活用やサーバー構築が必要となるため、高額になります。
大規模なプライベートショーや、長期間運用する独自の経済圏を作りたい場合に検討されます。
メタバース展示会の事例|「バーチャルホビーフェス」で超没入型の展示体験を提供
株式会社ホビージャパンは、世界初の「メタバース・ホビー総合展示会」を2026年3月下旬に開催予定です。
来場者がアバターで「玩具サイズ」に縮小し、巨大なジオラマのような会場を巡るというメタバースならではの演出により、フィギュアや玩具の魅力を新しい角度から伝えます。
参考:【世界初・メタバース・ホビー総合展示会】バーチャルホビーフェス2026
メタバース展示会を開催するまでの流れ
成功のためには、ツール選びだけでなく、綿密な企画と運営体制が重要です。一般的な開催フローを4つのステップで解説します。
STEP1:企画立案とKGI・KPIの設定
まずは目的を明確にします。
「新規リード数」「商談数」「来場者数」など、定量的な目標(KPI)を設定します。
ターゲット層が使用するデバイス(PCブラウザなのか、VRゴーグルなのか)によって選ぶべきプラットフォームが変わるため、この段階でのターゲット設定は重要です。
STEP2:プラットフォーム選定とブース制作
目的に合ったプラットフォームを選定します。
・ブラウザ型:アプリ不要でURLからすぐ入れる(集客しやすい)。ビジネス向け
・アプリ型:高画質で動作がリッチ(没入感が高い)。体験重視向け
選定後、会場の3Dデザインや展示パネル、動画コンテンツの制作を行います。
STEP3:事前集客とプロモーション
メタバース展示会は「通りすがり」が少ないため、事前の集客が重要です。
SNS、メールマガジン、プレスリリースに加え、場合によってはWeb広告を活用して集客ページへ誘導します。「事前登録で限定アバタープレゼント」などのインセンティブも有効です。
STEP4:当日運営と事後のデータ分析
会期中は、アバター操作を行うスタッフを配置し、来場者へ能動的に声をかけます。
終了後は、プラットフォームから取得した行動データを分析し、来場者の関心度をスコアリング。
ホットリード(見込みの高い顧客)を抽出し、営業部門へ引き渡します。
まとめ
メタバース展示会は、単なる「リアル展示会の代用品」ではありません。
時間や場所の制約を超え、3Dならではの体験を提供し、詳細なデータに基づいた営業活動を可能にします。
「コストを抑えてリードを獲得したいなら合同出展」「ブランド体験を重視するなら独自開催」など、目的に合わせた形式とプラットフォームの選定が重要です。
メタバース展示会の企画から運営までをサポートする専門企業への相談も、成功への有効な選択肢となるでしょう。
株式会社Vは、メタバース・VRChatに特化した国内随一のリーディングカンパニーです。
「メタバースで新たな事業を立ち上げたい」「既存のマーケティング手法に限界を感じている」といった課題に対し、大丸松坂屋様など100件以上の実績で培ったノウハウで、企画から事業のグロースまで一気通貫で伴走します。
VR・メタバースのビジネス活用について、まずはお気軽にご相談ください。